南米ペルーのバンド、TELEGRAPH AVENUE(テレグラフ・アヴェニュー)が71年にリリースした1STアルバムです。
TELEGRAPH AVENUE
ソフト・ロックの範疇で語られる事が多いですが、そこはやはり辺境バンドなのでサイケ臭がプンプンします。
ラテン風味が効いた、ソフト・サイケ〜ドリーミー・サイケといった感じです。
ペルーにはトラフィック・サウンドやラグホニアといったサイケ寄りでいいバンドがけっこういますね。
ベーシストがボー市川という日系の方なのですが、この人が中心となって70年に結成。
ボー市川氏は69年頃にサンフランシスコに渡り、ヒッピー文化を満喫。
この体験からサイケの影響を受けたスタイルになった様子。
この頃、彼が拠点に滞在していた場所がテレグラフ・アベニュー・ストリートで、ここから名前を取ったらしいっす。
中ジャケです。
裸で演奏してます。あのソフトな曲をこの格好で演奏していたのでしょうか。
71年にリリースされたこのアルバムには、Alzo & Udine(アルゾ&ユーディーン)が69年にリリースした唯一作「C’mon and Join Us」からのカバーが数曲収録されています。
アルゾ&ユーディーンはアメリカのデュオで、発売時はほとんど評価されることもなかったのですが、近年フリー・ソウル/ソフト・ロック関連で評価が高まりました。
ほぼリアルタイムでアルゾ&ユーディーンの曲をカバーするあたり、アンテナ尖りまくってますね。
元曲はアコースティックな響きを持つ美しいアレンジですが、テレグラフ・アベニュー・バージョンは、ちょいエロ、ラテン、サイケを加味したアレンジで優しい歌声がマッチしていてとても気持ちいい仕上がりです。
その後、バンドは180度変わって、サバス・タイプのハード・ロック・バンドTARKUS(タルカス)へと発展。
72年にはプロモ・オンリーのアルバムを50枚だけプレス。
そして再結成した75年に「VOL.2」をリリース。
Vol. 2-Telegraph Avenue
1枚目とタルカスの中間の様な音で、パワー・ポップ的でもあります。
こちらのアルバムの方が激しいのでハード・ロックを好む人も気に入るかと思います。
2011年に再々結成。
アルバム「Ⅲ」をリリース。
こちらはペルー本国のみのリリースなのか?
情報が全くないのでよくわかりません。
YOU TUBEで音は確認できたのですが、ポップな楽曲あり、ハードな曲ありと頑張ってます。