70年代の南米ペルーを代表するハード・ロック・バンドといえば、PAXとTARKUSです。
と、言うかペルーでハード・ロックは流行ってなかったのか、それほど存在してません。
PAXのギタリストエンリケ・マリオ・アギーレはペルーにハード・ロックを普及させよう大変な苦労をしたようですし。
TARKUSはTELEGRAPH AVENUEのAlex Nathanson(Vo)、Walo Carillo(Dr)が中心となり、72年に結成。
同年にプロモ・オンリーのアルバムを50枚プレス。
よってオリジナル盤は激レア・アイテムです。
TARKUS
中ジャケはこんな案配です。
私はバンド名からしてELPタイプのバンドかと思ってたのですが、ブラック・サバスやレッド・ツェッペリンから影響を受けたバンドです。
この辺りもPAXと同じです。
が、しかし両者の音は全く違います。
PAXはもろに王道ブリティッシュですが、対して、TARKUSはサバス等の影響は確かに感じられるのですが、なんか変なんです。
暗黒な雰囲気が立ちこめています。
これ、ボーカルのせいだと思います。
ボーカルは元TELEGRAPH AVENUEの人ですが、テレグラフ・アベニューでは楽曲とマッチした歌声がとても気持ちよかったのですが、TARKUSでもそのまんま歌ってるので違和感バリバリどころか不気味です。
他のサイトの方のTARKUS評を拝見したところ、やはり皆様一様にボーカル気持ち悪いと言ってます(悲)。。。
実は私はテレグラフ・アベニューを先に聴いていて、メンバーがその後ハード・ロックを演ってるというので興味を持ちTARKUSを聴いてみたのです。
1曲目が始まり、「お〜、かっこいいじゃん!」と嬉しくなったのもつかの間、歌が入った瞬間ズッコケました。
「コイツ、ワザとふざけてんのか?何もテレグラフ・アベニュー時代と同じに歌わなくても。。。」
いや、まぁ、本人は大マジメなのでしょうけどね。
もう少し妥協して曲に合わせた歌い方にしてもよかったのでは。
とはいえ、そこが辺境サイケの醍醐味でもあるんですけどね。
唯一作を残したバンドはほどなくして解散。
残ったメンバーはテレグラフ・アベニューを再編して75年に「Vol.2」をリリース。
月日は起ち、2007年にバンドはトリオ編成で再結成しています。
アレンジ変えずにうるさく演奏しているのが嬉しいですね。