60年代アメリカのガレージパンクといえばデトロイト周辺のバンドが有名。
その流れを汲む90年代にはジミヘンの生まれ故郷シアトルのサブポップレーベルなんてのがある。
このザ・ソニックスはワシントン州で結成されたバンドである。
バンドのスタートは60年というからかなり古い。
65年発表の1stアルバム「THE SONICS」にはこれでもか!とばかりのクソやかましい曲がぎっしりと詰まっている。
録音がとても素晴らしく、私はてっきり粗末なスタジオで半分ぶっ壊れた機材で録音したのかと思っていたのだが、どうやらそうでもないらしい。
つまりわざと汚い音を狙ってフルボリュームで録音したようだ。
当時のアンプはゲインなぞないからフルボリュームで鳴らして歪みを得ていたようですな。
で今ではローファイとされるこの音はソニックスの音楽性にマッチして最高の仕上がりなのではないでしょうか。
話は変わるが64年にキングスメンが放ったキラーチューンの「ルイ・ルイ」はガレージパンクの最重要曲だと思う。
この曲がなければキンクスの「ユー・リアリー・ガット・ミー」もなかったわけだし、もちろんソニックスも65年発表の2ndアルバムで披露している。
これがとんでもなくカッコいいんですよ!
原曲は割とポップな曲だと思うのだが、ソニックスの「ルイ・ルイ」は、マイナー調で攻撃的な歪んだギター&ドラムとくそやかましいボーカルが絡み合って絶品!
だけど上には上がいてスワンプ・ラッツはさらにクソやかましく仕上げているのだがここでは省略。
もう少し「ルイ・ルイ」について書かせてください。
この曲をカバーしているバンドは数知れずなのだが、ざっと挙げると、キンクス、クラッシュ、トロッグス、パティ・スミス、モーターヘッドなどなど。意外なところではドアーズもカバーしてます。
実は私、管理人のバンドでも演奏したことあります。
ルイ・ルイのアレンジの仕方でそのバンドの嗜好がわかりますね。
あと、「シンデレラ」という曲が、完全にイカレてて本当にオススメ!
さて最近の日本のバンドで某Dズとかいうバンドがこのソニックスに影響を受けているとかいってますが、私的には?なワケです。なんか小ぎれいだしはじけてないというか。。。(好きな人には申し訳ないですが)
ソニックス ディスコグラフィー
HERE ARE THE SONICS!!!(1965年)
ガレージパンクの要素全てがぶち込まれた記念すべきファーストアルバム。
とにかくクソうるせぇ。必聴!
Boom(1966年)
相変わらずクソうるせえセカンドアルバム。
キラーチューン「ルイ・ルイ」と「シンデレラ」を聴くだけでも買う価値アリ!
Introducing the Sonics(1967年)
多少落ち着いたかな?と感じるが、それは気のせい。やっぱりクソうるせえ。