MC5については他のサイト様でも熱いレビューをたくさん見ることが出来るので、私はあまり語られることのない1966年〜1968年にリリースされたシングルについて書いてみようかと思います。
実は私「Kick Out the Jams」も勿論お気に入りなのですが、それ以前の音源の方が好きなんです。
初期の音源をまとめて聴けるもので一番人気があるのが、
「MC5 66 Breakout」ですね。
これは当時のライブ音源やスタジオ音源、地元デトロイトのレーベルから出したシングルなどが収録されてます。
メンバーが15才〜16才というのがまず信じらません。うるさすぎです。演奏も上手すぎ。とんでもねぇ悪たれ小僧達だな。どんな環境で育ったらこんな凶暴な曲を演れるんだ。
ソニックスより全然上をいってます。
では軽くMC5ストーリーを。
政治団体のホワイトパンサー党との繋がりとかは有名な話なので省きます。
結成は1965年。解散するまでの7年間にメンバーチェンジは一切ないです。
地道にライブ活動を続け、1966年に地元デトロイトのローカル・レーベル「AMG」より1stシングル「I Can Only Give You Everything」を発売。
この曲はイギリスのゼムのカバー。発売枚数が500枚というかなりのレア・アイテムです。
イントロのファズ・ギターから鳥肌が立ちっぱなしのガレージ・パンク・ナンバーです。
1968年、A-Square Recordsより2ndシングル「Looking at You」をリリース。
この曲は後にセカンドアルバム「Back in the USA」に再録されます。
このバージョンは本当に強烈。サイケでパンクな仕上がりでとにかく暴力に満ちた曲です。
「Back in the USA」版の100倍うるさい仕上がりです。
そして1969年に米エレクトラと契約し、あの超名盤「Kick Out the Jams」(録音は1968年)へと繋がります。
これ以外にもMC5はデモ・バージョンとか録音はしたがリリースしてないやつとかけっこうあります。
初期のシングル両面全てが聴けるのが、「VINTAGE YEARS」
ただ、コレ滅多に売ってません。見つけたら即買った方がいいです。
MC5って当時は3枚しかアルバムリリースしてないが、その後沢山のライブ盤とか未発表曲集とか出てますが、すぐに廃盤になっちゃってます。
で、入手するのが比較的楽で初期音源が入っているのは、
Babes In Arms
これは初期音源はもちろん、アウトテイクや別バージョンなどレアな音源が満載でオススメです。
ちなみに私が持ってるのはジャケ違いです。
これは入手しやすいです。
ただ両方ともいつ廃盤になってもおかしくないのでお急ぎを。
せっかくなのでMC5がリリースした3枚のアルバムも。
まずは1968年にリリースしたファースト・アルバム。
ライブ版ですね。とにかくやかましい。衝撃的なアルバムでした。
ただ私的にはドラムの音がしょぼいのでもちっとミキシングのバランスをよくしてほしい。
1970年リリースのセカンド・アルバム。
高校生当時、MC5はとにかく手に入らなくて、やっと「Kick Out the Jams」」(もちろんアナログ盤)を手に入れて興奮して、このセカンドを入手した時、見事に期待を裏切られた。
音が聴きやすくて小さくまとまってる。というか音が軽い。曲もなんだかロックンロールとかバラードとか入ってるし。それでも「Looking at You」と「Call Me Animal」はかっこよくて救いだった。
1971年リリースのラスト・アルバム。
これは文句なしにカッコいい!スピード感が半端ない。
特にラストの「Skunk」が凄い。ほとんどワン・リフの世界なんだけど、なんなんだこの緊張感ありすぎる演奏は。
やっぱりMC5はすげー!って認識したアルバムでした。