USヘヴィ・サイケ・バンド、EUCLID(ユークリッド)が70年にリリースした唯一のアルバムHeavy Equipment(ヘヴィ・イクイップメント)です。

Heavy Equipment

 

ユークリッドは、USガレージ・バンド、THE COBRAS(コブラス)のリーヴィット兄弟とLAZY SMOKE(レイジー・スモーク)のラルフ・マツォッタが中心となった4人組です。

レイジー・スモークは良質なサイケ・ポップ・バンドで、69年にリリースした「Corridor of Faces」はリボルバー時代のジョン・レノン(ビートルズじゃなくて)から多大なる影響を受けた内容となっております。

ビートルズじゃなくてジョン・レノンというのがミソで、ラルフ・マツォッタのジョンに成りきってる感がちょっぴり薄ら寒いのですが、かなりジョンに声が似ています。

脱力しきったジョンといった感じ。
もしくは魂が抜けたジョン。

全曲そうなんですが、とりあえずギターにコンプがかかり過ぎだ。耳が痛い。

文句ばかり言ってますが、私このアルバム大好きで何度も聴いてるんですよ。

 

さて、そんなラルフ君が新たに組んだバンドがユークリッドなワケですが、全く正反対の力入りまくりの魂過多なサウンドとなっております。

レイジー・スモークはペラペラで軽い音だったのが、ユークリッドではズ太い重低音な音に変化してます。

1年間で人はこんなに音楽性が変わるのでしょうか。
まぁ大方、奴さんに金髪の女でもできたのでしょう。
そんで、男っぽいとこをアピールしてんだろう。

と、じじいは下衆の勘ぐりを楽しんでる訳ですが、重低音楽曲好きのあなたにはぜひこの「Heavy Equipment」を楽しんでいただきたい!

アルバムトップを飾る「Shadows Of Life」は1曲目にも関わらず11分半という長い曲です!いきなりクドい!

この曲は組曲となってまして、途中にレイジー・スモーク時代を思い起こすようなドリーミーな展開も挟まれます。

どの曲もヘヴィでかっこいい曲なのですが、特に4曲目のスペンサー・デイヴィス・グループの「Gimme Some Lovin’」のカバーが最高ですね。

重戦車の如くずっしりと構えたリズム隊に歯切れの良いギターが絡む様はたまりませんぜ。

ボーカルも上手い!ベースがうねっててかっこいい!

ユークリッドが気に入った方は、イエスタデイズ・チルドレンボルダー・ダムンなんかも気に入ると思いますよ。