インドネシアのロック・バンドはかなり水準が高いです。
特に70年代のバンドはツワモノぞろい。
このコンピ盤は70~78年のインドネシアのロック・バンドを19組収録したものです。
有名、無名問わず、サイケ、ガレージ、プログレ、ハード・ロック、ファンクなどなど、とにかくフツーじゃないバンドばかり。
同時期の日本のバンドと比べても全くヒケをとってません。
むしろちょい上か?
収録曲は以下の通り
※ 適当な解説もつけました。
1. Panbears – Haai
サイケ・ロック。始まりのハードなリフがかっこいい。
途中すっとんきょうな面白展開あり。
本国ではかなりの人気で30年以上のキャリアがあるようです。
2. The Brims – Anti Gandja
不気味なサイレントと叫び声で始まり、イカしたリフにつながる。
途中ポップになるが最後は不穏なサイケ展開になだれ込む。
3. Rollies – Bad News
JB影響下な案配のファンキーでイカした曲。
4. Shark Move – Evil War
ジャイアント・ステップの前身バンド。
緻密な曲作りが素晴らしい。
5. Golden WIng – Hear Me
サイケな匂いがプンプン漂ってくる。
FREEやSPOOKY TOOTH直系の重いハードロック。
6. Aka – Do What You Like
インドネシアといえばこのバンド。
ファンク、ハード、サイケがごった煮になった名曲。
Akaは個人的にも大好きで全CDの復刻を望む。
7. Ivo’s Group – That Shocking Shaking Day
プログレッシブかつポップな響きが美しい曲。
日本語で歌ったら演歌になると思われる。
8. Ariesta Birawa Group – Didunia Yang Lain
民族色が強いとても優しい癒し系な曲。
日本のサイケマニアの間でも地味に人気あり。
9. Terenchem – Jeritan Cinta
ピンク・フロイド的なサイケ・プログレ・ナンバー。
途中、むきょーって叫び声あり。
10. Benny Soebardja & Lizard – Candle Light
妖しい空気が満載のアシッド・フォーク・ファンクなクールな曲。
11. Super Kid – People
キーボードがとてもクール。Classics IVの「Spooky」みたいな曲。
このバンドは演奏能力が高くハードな曲もかっこいい。
12. Koes Plus – Mobil Tua
サイケな雰囲気がたまらない。ちょっと民族っぽい。
インドネシア最重要グループのひとつ。
13. The Gang Of Harry Roesli – Don’t Talk About Freedom
クールなファンク・ナンバー。気持ちいい。
14. Black Brothers – Saman Doye
ワンコードで押し通すファンク・ナンバー。民族度高し。
15. Aka – Shake Me
出た!このアルバム中で一番のオススメな殺人的ファンク・ナンバー。
妖しい空気感、サイケ度、演奏、やさぐれボーカル、どれもが一級品。
16. Rasela – Pemain Bola
サイケです。ほぼワン・コードで押し通してます。
しょぼいファズギターがむせび泣いてます。
17. Freedom Of Rhapsodia – Freedom
かっちょいいハード・ロック・ナンバー。
チープなオルガンがいい味だしてる。
日本のFTBっぽいかも。
18. Rhythm Kings – The Promise
パワー・ポップな響きを持つガレージ・サイケ・ナンバー。
このアルバムでは一番聴きやすいか。
19. Duo Krimbo – Uang
インドネシアの重要バンド、AKAとGODBLESSからのアフロ選抜デュオ。
20. Murry – Pantum Lama
ファズサイケ、民族、レゲエが混沌と入り交じった不思議な曲。
いかがでしたでしょうか。
インドネシア・プログレの最高峰ジャイアント・ステップが収録されていないのが残念。
ちなみに10. Benny Soebardjaはジャイアント・ステップの中心人物。
どのバンドもレベルが高いです。
ただバンド単体のアルバムを聴くと意外にたるい曲が多かったりします。